外構工事って?

【外構工事(がいこうこうじ)】

建物本体以外の外部廻りの工事のことです。
舗装工事、排水工事、造園植栽工事などを含みます。

外構(英:Exterior<エクステリア>)とは、居住、生活する建物の外にある構造物全体を指します。
具体的には、門・車庫・カーポート・土間・アプローチ・塀・柵・垣根などの構造物、それに植栽・物置のことです。

外構って?
●外構って?<工期も予算の割り当ても一番最後に、または「後回し」となるケースがほとんどであるため、設計から工事完成まではスピーディーかつドラマチックな展開が期待できます。じっくりと噛みしめたい方は、早めに段取りされることををおすすめします。>

これらの工事は、簡単なものを除き、「大工さん」と呼ばれる人が所属する工務店とは異なる、専門の外構工事業者が行うのが一般的です。
では、一体誰がその設計・デザインをしているのか?
ハウスメーカーの契約に外構工事が含まれている場合は、意識が高い建築の設計担当※1や営業、専門の担当部署、お抱えの下請け業者が直接それを行っています。
中間マージンを恐れ、外構工事を建物本体の契約から切り離す場合は、先述した専門の外構工事業者が図面・見積り書を作成します。
その場合、建て主さん本人が直接外構工事業者を選定し、設計・見積り依頼をする必要があります。

※1意識が高い建築の設計担当・・・外構工事は、もともと建築一式工事の中の附帯工事にあたる。故に、本来は建築と同等に扱われ、同時に設計されるべきである。しかし、住宅産業内の分業化が進む中でうっかり切り離されてしまい、アルミメーカーやブロック協会などの差し金によりエクステリア業界なるものが発足した。エクステリア業界は建築や土木、造園業界に比べ歴史が浅く、皮肉を込めて「すき間産業」とも言われることがある。また、それ故にアカデミックな部分に乏しく、法的・構造的に十分に行き届いた整備がされているとは言い難い。しかし、個人レベルでは多岐にわたる豊富な知識と、デザイン力を持ち合わせた優秀なエクステリアデザイナーもたくさんいる。

設計風景
●設計風景<外構設計者は外構LOVEであるため、デザインを誉めればことのほか喜び、期待以上の仕事をしてくれることでしょう。あなたの担当も誉めて伸ばして育てましょう。>

外構工事業者と名乗っている業者さんは、もともとは造園屋さんや園芸屋さんであったり、基礎屋さん、左官屋さんであったりします。
なので、それぞれの分野において得手不得手があるのも見ていて面白いです。
その違いは、HP(ホームページ)や雑誌における会社のプロモーションなどである程度うかがい知ることが可能です。
そのあたりの見極めも、業者選定のうえでは必要になってきます。

昨今は家電量販店をはしごする感覚で、相見積りに駆けずり回る建て主さんが多く見受けられ、感心するばかりです。
大のおとなが各業者間を移動したり、打合せに要する時間を時給に換算すると、一体いくら分の「タダ働き」をしていることになるのでしょう?そうやって安い業者を見つけて契約したところで、元は取れるのでしょうか?
業者は業者である故、「設計料」というカタチで請求をしない会社がほとんどです。
だからといって、それを逆手にとってはいけません。
業者は絶えず、諸経費※2を費やしているのです。
多少は理解を示して※3あげましょう。
そもそも外構工事業者はルンバも、ネスカフェアンバサダーも取り扱っていないので、デザインありきの受注生産品を工事金額だけで比較をすること自体、あまり意味のないことだと言えます。

※2諸経費・・・請求書、領収書にあがらない経費。会社経営をするうえでの諸悪の根源。これを抑えることができれば、おのずと見積り書にも反映してくるので、建て主さんは担当者をあまりコキ使わない方が得?

※3多少は理解を示して・・・外構工事業者の担当者は、営業、現場調査・測量から設計・図面作成、見積り作成、現場管理などを全て一人でこなしている場合が多く、いくつもの案件を常時掛け持ちしているため案外忙しい。「お忙しいのにごめんなさい。」とか「急がないから、時間のある時でいいよ。」の一言には結構救われるものである。

それでも予算がシビアな場合は、「来月子供が産まれてこれから大変なんです。どーしても100万円以内で抑えてください。」とリアルな数字を示したうえで泣き落としましょう。
常識的な担当者であれば、必要な部分とそうでない部分をきちっと整理して予算内におさめてくれるはずです。
その場合、道からリビングの中が丸見えであっても文句を言ってはいけません。
「ウチはオープンな家柄でして・・・。」と作り笑顔の練習も怠ってはいけません。

現場作業風景
●現場作業風景<経費削減のための効率化と品質の向上という相矛盾した難題を自問自答しながら、雨の日も風の日も黙々と作業しています。>

外構工事は外仕事であり、樹木や石などの天然素材も使用するため、建築工事とは違ってミリ単位で管理することができません。
また、常に雨・風・雪・日照にさらされる環境下にあるため、工事中も完成後も予期できないことがたくさん起こります。
ましてや、ノーメンテでよいなんてことは絶対にあり得ません。

よそのお宅の外構を見て「あら、“シュッ”としてて素敵だわぁ」と思っても、その実たくさんの内情が絡み合ったうえでそれはデザインされ、工事金額が算出され、泥臭い諸事情があるにもかかわらず、微塵も感じさせないように職人さんがタイルを貼り、石を並べ、壁を塗って何とかエレガントに仕上げて、工事完成に至っています。
これからご新築される方や、リフォームをお考えの方は是非、十分に納得し、妥協し、理解を示したうえで素晴らしい外構をつくりあげてください。

緑香庭では、建て主さんの外構工事に対する不安を少しでも解消すべく、定期的に「相談会」なるものを行っております。
どうぞ、お気軽にお越しくださいませ。

2015新春ガーデン・エクステリア大相談会のお知らせ

/坂下晃司

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